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生命はどこから

ソマチットとは
第2次世界大戦直後のフランスで、民間の生物学者・顕微鏡研究者であるガストン・ネサン氏は、驚異的な解像度をもつ顕微鏡“ソマトスコープ”を開発しました。ネサン氏は、この顕微鏡を使って、植物の樹液や動物・人間の血液中に、これまで知られていなかったナノサイズ有機体を発見し、ソマチット(ソマタイド:小体)と名付けます。それは、炭化処理温度にも強い放射線にも耐え、遠心分離器の残留物から取り出しても無事であり、その殻はダイヤモンドのナイフでも切ることのできないほどの硬度を持つ“不滅”の存在でした。ネサン氏はさらに、ソマチットが体内の健康状態で16タイプに変容することや、ソマチットのライフサイクルが身体の免疫系の状態と密接に関わっていることにも気付きました。病状が悪化する具体的な兆候が現れる18ヶ月前に、その発病を予測できるというのです。

ソマチットは一般にはもちろん、関連分野の学者にもほとんど知られていません。アカデミズムの世界では、「ゴミ」に等しい無意味で無価値の存在であるとされています。 それでも、“ソマチット”と名付けられたそれが生命体であることは、丁寧に観察してみれば明白です。脂肪滴やゴミのブラウン運動だと一蹴してしまう訳にはいかない理由がありました。ソマチットは変容します。血液の状態によって様々な形に姿を変え、病気やストレス、ネガティブな気持ちなどによって体内環境が悪化すると、殻をつくって自ら閉じこもってしまうのです。ソマチットは、動物にも、植物にも、鉱物にも存在します。驚くべきことに古代の貝の化石から目覚めたものもあります。ソマチットは非常に効率の良いコンデンサーとして、免疫や生体恒常性(ホメオスタシス)の基本を担っているようなのです。ソマチットとは何かと問われると、日本におけるソマチット研究の第一人者である福村一郎氏は、「ソマチットは地球上の生命体の源」という仮説を立て、一方ガストン・ネサン氏は、「ソマチットは、おそらくエネルギーを物質化できる生命の最小単位である」と述べておられます。

生命の進化
医学会で学術的にはまだほとんどスポットの当たらない存在でありながら、あらゆる命の源であり、宿主が個体としての命を終えても脈々と他の命の中で生き続ける、古代から未来への生命の大河を流れるようなソマチット。そのソマチットをキーワードにすると、命の神秘や尊さについて、いまさらながら大自然に対する畏敬の念を禁じ得ません。 ソマチットに注目してみると、命の源流が全部つながってきます。命は未来の固体からあずかっているのだと。日本歯学会の代表的存在にして日本ソマチット学会理事でもある寺川國秀先生は、次のように述べておられます。

「私自身はソマチットの研究者ではありませんから、詳しいことはわかりませんが、噛むことが骨髄で電気刺激になり、骨の中にカルシウムイオンが流れます。カルシウムイオンは2価のプラスイオンで、ここに2個のマイナスイオン(電子)が結び付くことでカルシウムとなって骨に沈着するわけです。丈夫な身体とは、骨のカルシウムの量が多いことだという説があるけれども、それは生命エネルギーであるマイナスイオンの量も多いということですね。マイナスイオンがソマチットのエサであるということを聞いて、なるほどと思いましたよ。つまりソマチットが元気に動いていてこそ、カルシウムは骨に取り込まれるということになる。最近、高齢化社会になって、痴呆症(認知症)やアルツハイマーが問題になっていますが、そうした患者さんには歯を失った人が多いんですよ」

つまり、噛む力、頭蓋骨の骨密度、脳の血液循環などは切り離せない関係にあるということです。歯の健康が全身の健康、果ては命そのものに大きな影響をもっているのです。健康とは、身体の各部分がそれぞれ正常に機能しているというだけでなく、いかに有機的にしっかりとつながっているかの問題だと考えれば、ソマチットの存在もひときわ意味をもつように思えます。 生命の進化の歴史が、個体の内部に内包されているという世界観。何らかの意図を持った死なない命であるソマチットの存在があるからこそ、38億年前の命の誕生を今に伝えることができるのかもしれません。

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